ぬか床は菌の住み家・・という事を意識して作るのがコツです(^ ^)


そもそもぬか床とは・・?

ぬか床は 『ぬか』『水』『塩』 を混ぜ合わせて出来ています。

そこに野菜を漬け込むと、塩の浸透圧で野菜の水分が出て、
それをエサに乳酸菌や酵母などの菌が発酵・増殖し、
ぬか漬けの「旨み」を作り出します。

菌は野菜に含まれており、何度もくり返し漬けることで
ぬか床に旨みがなじんで蓄積され、美味しくなっていきます。
よく 「ぬか床は年季が入ったほうが美味しい」 と言われるのはこのためです。

しかし、ただ野菜を漬ければ美味しくなるかというと違います。
ぬか床には旨みを作り出す菌と、悪臭・腐敗を引き起こす雑菌が混在しているからです。

この旨み菌と雑菌とのバランスが、美味しいぬか漬けを作る一番のポイントです。
旨み菌が雑菌に負けないように、環境を整えてあげなければいけません。
人間同様、菌も生きてるので、住み家であるぬか床を掃除するような感じです(^ ^)

だからこの3つが重要になります。


まずは「水の処理」

野菜から出る水分は旨みのもとですが、必要以上にあると雑菌も増殖し、
旨み菌とのバランスが崩れ、イヤな臭いや味の低下などトラブルを起こします。
ぬかとっくりを使用し、必要な旨みだけをぬか床に残してあげることで、
旨み菌がきちんと育ち、ぬか床が次第に熟成していきます。

次に「温度管理」

ぬか床は直接日の当たらない冷暗所に保管してください。
菌も生き物なので適した温度というものがあります。
いくらぬかとっくりを使用したとしても、
暑いところで漬けると菌もだれるようで、味がボケます(笑)

気温は10〜16℃くらいが適しています。しかしそのような環境がない場合は
冷蔵庫に入れてください。

冷蔵庫(野菜室がオススメ)に入れると発酵スピードがゆったりしますが、
年中環境が同じなので菌の動きも安定し、ラクに手入れできます。
冷えすぎると逆に発酵が止まってしまうので、容器をタオルなどで包んで保温してください。
発酵状況は、ぬかとっくりの水の入り具合で確認してくださいね(^ ^)

仕上げは「かき混ぜ方」

水と温度 (特に水) が安定すると、
かき混ぜ方で、ぬか漬けの味が全然違うものになる事が解ります。

これは実際に体験してみないと信じてもらえないでしょうか・・。
「ぬか床は菌の住み家」という考え方もここから生まれました。

ぬか床を美味しくするかき混ぜ方は
「底からかき混ぜない事」「かき混ぜすぎない事」です。

底から混ぜると美味しくなる・・と言われていますが、
それは大きな四斗樽で漬けていた時代の話です。
今主流の冷蔵庫に入る小さいぬか床を、大きい樽と同じように混ぜたら、
混ぜすぎです。

なぜなら底から混ぜるといっても、大きな樽は完全に底から混ぜることなどできませんが
小さければ完全にひっくり返せてしまいます。
これが大きな落とし穴。

昔からぬか床の表面を塩でまぶし、一冬寝かせて春また再開するとき、
上のダメになったぬか床を取り除いて、下の健康な部分を使ってまた漬け始めていました。

これはぬか床の底に旨み(=健康な菌)が蓄積されているからできる事。
旨み菌である乳酸菌は空気を好まない弱嫌気性なので、底の方に生息しています。
なので、底から満遍なく空気にふれさせてしまうと、旨みの層が壊れてしまい
美味しくならなくなります。

水と温度をきちんとすれば、ある程度まで美味しくなりますが、
底から混ぜてると、一定期間を過ぎると成長が止まったようになります
かき混ぜ方で変わるぬか漬けの味を楽しむのも楽しみの一つですね。

底から混ぜない方が美味しくなるというやり方は、これまでの常識を真っ向から覆すものです。
10年以上、家庭用の小さい容器で作り続けてきた当社が、実際に底から混ぜない方が美味しく
なることを確かめた上で勧めています。


最初は違和感があるかと思いますが、試してみてください。
本当に美味しくなりますので・・
大きい樽と、小さい家庭用のぬか床では手入れの仕方が違います。

さらに詳しく↓
野菜の漬け方味付けの仕方寝かし方ぬか床を作る
ぬかとっくり(水取り器)
花おとめ(容器)
ぬか漬け作り
ご購入方法
運営会社